第5章 拡大する帝国
「さて、前回までの章で我々ローマの旧領を全て回復した事は、既に述べたとおりです。今後はどのようにして『戦争の大義名分』を得るかが重要となってきますね」
「自分の中核州を持っている相手に対しては無条件、無期限の大義名分が与えられるけど、それは前回で達成したからなあ。大した理由も無いのに開戦すると領内の安定度-2か。ここまで領土が拡大すると、1上げるのにも一苦労なんで結構つらいねえ」
「加えて、国家の評判も著しく下がります」
「う〜ん、それもキツいなあ」
「戦争をやるには、何かしら建前が無ければいけないというわけですね。例えそれが、どれだけ屁理屈にまみれたものであっても」
「国際社会のリアルな現実だねえ」
「まあ領土の回復は成し遂げたので、あとは『引き篭もり』プレイで残り100年程を過ごすのならば、大義名分なんかを気にする必要も無いですが、どうしますか」
「そんなのつまらんよ。やっぱり戦争して、領地を拡大したいじゃん」
「でしょうねえ。さて、大義名分を得る方法ですが、幾つかありますけど一番簡単なのは『同盟国の要請に従って参戦する』事ですね。ただし、この方法は終戦のタイミングを他国に委ねる事になるため、何も手に入らなかったという事も頻繁に起きますが、もっとも簡単に戦争に参加出来る方法です。やはり、これを使わない手はないでしょう」
「問題はどこと結ぶかだな」
「現状で選べそうな選択肢は、だいたい3つ程ですね。どの同盟にも一長一短がありますが」
「ふむふむ、まずは?」
「この前まで同盟を結んでいたスペインです。クロアチア併合の必要上、一旦同盟から離脱しましたが友好関係はいまだに健在です。いままでにスペインといざこざを起こした事はありませんし、心情的にも結びやすい同盟ですね。ただし、前回苦労したように我々の仮想敵国たるヴェネツィアが同盟に加盟してくる危険もあります」
「出来れば、ヴェネツィアを殺りたいなあ。散々ムカつかせてくれた相手なんで、いまさら味方にはしたくないぞ」
「次にオーストリアですね。ボヘミア攻撃のために領内通行許可を貰うべく関係改善した結果、向こうから婚姻を申し込んで来るほどの仲になりました。またヴェネツィアと仲が悪く、よくやり合っているのも、我々に好都合ですね。多少のわだかまりはあるかもしれませんが、対ヴェネツィアには最も最適な同盟かと」
「なるほど。で、最後のひとつは?」
「ロシアですね。オーストリアもスペインも結局はカトリック国家、つまりは異端です。ヌビアがイスラムに改宗してしまったため、真の信仰たるオーソドックスを共有しているのは、今やロシアただ一国のみです。実際の実用性は前記2つの案に劣ると思いますが、最も『美しい』同盟ではありますね」
「正教同盟か。それもなかなか夢があるね。さてどうしよう」
「ただ、補足しておきますと、この中で同盟主となっているのはオーストリアのみです。ロシアやスペインと組む場合、まず同盟主のポルトガルやメクレンブルグとの関係改善が必要ですね」
「外交官不足のうちの国に、それをやれと?きっついなあ。
「同盟の選択肢の一つだったスペインですが、フランスの属国になりましたよ。仮に同盟を結んでいても、破棄されていただけですので問題なかったですね」
「あ、そうか。スペイン継承戦争のイベントをすっかり忘れてた。危ない、危ない。外交官無駄にしなくてすんだな」
「しかし、同盟結んだ途端にオーストリアが大人しくなりましたね」
「あちこちで喧嘩売ったり売られたりしてたくせに、これでは戦争出来ないじゃないか。まあいい、評判回復のためにはしばらくは大人しくしてる必要もあるしな、もう少し我慢だ」
「海での視界能力が向上しました。これで、海外探索が楽になりますね」
「陸軍も全部隊が探検能力を持つようになったし、いよいよ本格的に探索開始だな。200年遅れの大航海時代だね。
「ハワイやアメリカ西海岸辺りなら、まだ土地が残ってるかもしれませんよ。この前獲得した探険家を送ってみてはどうでしょう。上手くすれば、砂糖や金が手に入りますよ」
「じゃあ、送ってみるか。」
「だ〜、駄目だ。西海岸ほぼ全滅。Yukonの金だけは残ってるけど、うちの入植ペースだと確保出来るか怪しいなあ」
「やはり、18世紀では植民地競争への参加は厳しいですね。ただ、ハワイは手付かずのようですので、タヒチから軍勢を送り込んで原住民を絶滅させてから入植しましょう」
「攻撃性が高いからな、あそこの住民は。皆殺しにしとかないと入植もロクに出来ない。
「気にしたら負けですよ」
「陛下、ランダムイベントが起きたようですよ」
「イベント?どんなのかな」
「無礼な外交です。我々は戦争の大義名分を手に入れました」
「ほほう。で、そのふざけた国は一体どこのどいつかな」
「ヴェネツィアです、陛下」
「・・・・・・・・・。
「既にヴェネツィアは我々の敵ではありません。大した同盟も組んでいないようですし、ヴェネツィア領全土を我々の軍旗が多い尽くす事も容易いかと。地中海の覇者が誰なのかを、知らしめてやりましょう」
「アフリカの領地を1州と、Siena、Napoliを分捕ってやったぜ。イタリアがローマの元に帰って来たぞ、はっはっは」
「なかなか良い感じですね。それと、途中でボヘミアとオーストリアが戦争を始めたのですが、無視していたらいつの間にか講和してしまいました」
「う〜ん、二正面作戦はあんまりやりたくなかったんで、一人も兵を送らなかったんだよな。ボヘミアの同盟国にはロシアがいたんで、ウクライナ辺りの正教地区は魅力だったんだけど」
「まあ、次の機会もあるでしょう。しょっちゅう、もめてましたから」
「ボヘミアがオーストリアに宣戦布告しました。ロシアもボヘミアに同調しております。次の機会ですが、結構早く訪れましたね」
「しまった、ロシアとの姻戚関係なんか結ぶんじゃなかったな。向こうから申し込んで来たんで、つい受けてしまった。安定度が下がってしまう」
「敵を絞らないからですよ。同盟国以外とは結ばないのが賢明な選択です」
「う〜ん、まあそれはわかってるんだけど、一応ロシアはまだ同盟相手の選択肢に入ってるんで、つい結んでしまった。やっぱ、やめときゃ良かったか」
「まあ、いまさら言っても仕方ありません。開戦するからには、きちんと獲るべきものは獲りましょう」
「Ukraina1州を割譲させて講和か。まあ、冬を越して軍勢ぐちゃぐちゃだったし、これで納得しとくか」
「越冬すると、凄まじい減り方しますからねえ。反撃に出てこられるとかなりまずかったですよ」
「ロシア攻めはこれだからなあ」
「深入りするとロクな事にならないのは、歴史も証明してますしね。で、ボヘミアのほうはどうなされますか」
「この前のヴェネツィア戦と合わせて、結構評判下がってるから適当に講和しとこう。これ以上下げるときついぞ」
「わかりました。では、しばらくはヨーロッパ戦線では傍観に徹して、入植に勤しみますか。造船所を建てたので、1年に得られる入植者の数が増えましたしね」
「そうしとくか」
「よ〜し、オーストラリア全土とタスマニアに唾つけてやったぞ。ここは住民の攻撃性が低いから楽だなあ。隣のニュージーランドとはえらい違いだ」
「あそこは大した資源も無いですから、入植を急ぐほどの魅力もないですね。オーストラリアのどこかの州を都市に昇格させて、その時にまだ空いていたら軍を組織して派遣し、原住民を根絶やしにしてから入植しましょう」
「そうするか。とりあえずはフィジーの砂糖や、インドネシアの香辛料だな」
「Wewakに入植出来たぞ。住民潰して植民したYukonと合わせて、これで金産出地が2つ獲れたな。インドネシアで香辛料も2つ獲れたし、東南アジア方面の植民地は結構いい成績だ」
「まあ、その辺りはオランダの取りこぼしのような土地なんですが」
「うぐぅ。仕方ないじゃん、年代が年代なんだから。残りかすみたいな土地すらあんまり無いんで、ちょっと砂糖とか見つけると興奮してしまうのじゃ」
「そういうものですか」
「スペインに寄港許可を貰って細々やってきて、ようやくいい土地見つけたんだぞ。自力でやりたくても、既に近場は全部獲られてるので入港出来なくて船が消耗で沈んでヨーロッパから脱出できないし。居候しつつ、チマチマ植民地経営していく苦難と悲哀を知れ(泣)」
「はあ、わかりました。まあ、確かにスペインやイングランドプレイでは体験出来ないつらさではあります」
「ま、あんまり入植地がない時には戦争吹っかけて分捕るという荒業もなくはないが。植民地というのは自分で一から成長させていくものでは無く、他人から奪うものなのじゃ、ってノリで」
「まあ、基本的に海外領地は守り薄いですし、間違いでは無いですね。人としてどうかとは思いますが」
「所詮、他国なんて敵国の同義語さ。『奴等は敵だ。俺達を殺したくてウズウズしてやがる。だから先に殺っちまえ』という論理で国家は成り立っているのだよ、ワトスン君」
「まあ、確かに日本の隣のあの国とかその国とかはモロにその理屈で国家経営してますしね。半島の北半分を相手にしてるはずなのに、なぜか外洋艦隊を持ちたがってる南側とか」
「というか、あれがむしろ正常なんだ。国家関係というのは、仲良しクラブのお遊戯会じゃないわけで。つうわけで、日本もさっさと軍備を増強して、殺られる前にあの連中を叩きつぶ…」
「そろそろ話を元に戻しますね。先日ボヘミアと戦争状態に入りましたけど、やはり無視ですか。同盟が切れていたみたいで1対3の状況になってますので、あっさり勝てそうですが」
「評判が『かなり悪い』から回復しないんで、無視でいいよ。賠償金欲しいと思うほど、金に困ってもいないし」
「では、無視ということで。オーストリア相手に忙しくて、こっちに兵も廻してきませんしね」
「陛下、Creteの異端審問が成功しました。あの地域は砂糖を産出する上に醸造工場がありましたから、これでかなりの収入UPが期待できそうです」
「おっしゃ。革新主義を振り戻して宣教師が手に入るようになったからね、やっぱりいないといろいろ不便だなあ。しかしクレタ島は、元々は正教地域だったはずなんだけど」
「数百年ほどヴェネツィア領でしたから、その間に改宗されたのでしょう」
「またアイツ等か。Moldovaも、ボスニアの野郎がプロテスタント地域にしてくれやがったからな。何回か差し向けてるけど、さっぱり異端審問に成功しやがらねえ。カトリックはともかく、プロテスタントは常時反乱率が10%前後あるんで、改宗しないとヤバいし」
「人口が少ないのが幸いでしたね。イタリア辺りだと、改宗費用が3000D越えの場所もありますし、そうなると改宗も出来ず、兵を常駐させておく羽目になりましたから」
「まあ、あと何回かやれば成功するだろうしな。しかし、駄目な時は何か連続して失敗する気がするよな、このゲームの異端審問は」
「う〜ん、多分偶然だとは思うんですが。まあ、確かに成功率40%くらいの地域を5、6回連続で失敗すると、そんな事も思いますけどね」
「あれはかなりキツかった。モニターの前でキレそうになったぞ。
「オーストリアに首都近郊の地域を獲られてましたよ。ボヘミアの現状はこれです。 地図(画面、緑色の国。黄緑はメクレンブルグ)」
「うお、笑える程に国家分断されてやがるな。こうなると、あとは他国にだんだんと喰われてくだけだな、ああ無情」
「まあ、自分から宣戦布告したみたいですから、自業自得ですけどね」
「陛下、イングランドの交易所があったSitkaで反乱があり、我が国への編入を要請してきました。幸運でしたね」
「といっても、交易所ではあんまり、ありがたみが無いなあ…。特産品も毛皮だし。大した所じゃないな。序盤に寝返ってきた時は泣いて喜ぶほどだったんだけど」
「あの頃は1州あるかないかは、収入面で死活問題でしたからね」
「今では想像もつかないけどな」
「何が起きたのかわかりませんが、東南アジアにあった植民地が軒並み消滅してますね。中立州だらけになっています」
「おや、本当だ。確かオランダ辺りだっけ、所有してたのは。何があったんだろ。まあ、そんな事はどうでもいいや。砂糖に香辛料、陶磁器。宝の山だぜ、ヒャッホー!!」
「再度入植者を送り込んでくる前に、出来るだけ獲ってしまいましょう。入植競争ですね」
「ううむ、それは厳しいかも。うちは年2.60人だしなあ。バリバリの貿易主義者のダッチ相手だとやばいぞ」
「Floresの砂糖はポルトガルに獲られてしまいましたが、それ以外の目ぼしい場所は獲得出来ました。砂糖1、香辛料2、陶磁器1です」
「よし、予想以上の成果だな。取りこぼしは一つだけだ」
「しかし、ホント何が起きたんでしょうか」
「う〜ん、一つ二つなら反乱で潰されたんだろうけど、あれだけ一気に無いとなるとSAVEデータの異常かもねえ。一回、セーブして止めた後に気付いたし」
「ありえる話ですねえ、このゲームの場合。まあ、一応続行出来るようなので、このプレイ日記には支障なさそうですが」
「まあ、強制終了とデータ破損が、このゲームの最大の敵だしな」
「ようやく、全ての海軍が未探索海域に進めるようになりました。これで、海図はほぼ完成しますね」
「よし、じゃあ世界の海を探検だ。シベリア方面が空いてるかどうかだな」
「艦隊が朝鮮に到達しましたよ」
「おや、やっぱり中国に押し込まれて大変な事になってるじゃん。この前の大朝鮮帝国は、夏の夜の幻だったのか(笑)」
「滅んでいないだけマシじゃないですか。いつも、1600年代には消えてますし」
「う〜ん、悲惨な国だなあ。まあ、おおむね史実通りだけど」
「ながらく属国やってましたしねえ。大清皇帝功徳碑とか迎恩門とか。あれだけの期間だと、このゲームだとあっさり外交併合されて消滅ですね」
「まあ史実でも1910年に外交併合されたから、数百年早まったと思えばそんなに違和感は無かろう」
「それもそうですか」
「艦隊がカムチャッカの東岸を探索し終えました。そしてこれで、我々は世界の海の海図を全て入手しましたよ」
「よしよし、これで植民し易くなるぞ。懸案のシベリア方面はどうなってる?」
「中国の交易所が数個ある他はどこも入植してません。Enkanの金も手付かずです」
「うし、ではロシアとは逆に東から入植していくか。陸軍も派遣して、シベリアの地図を手に入れるぞ」
「わかりました。さて、地図が埋まったところでキリもいいので、この章はここで終わります。残り期間はあと70年ほど、次回が最終章ですね。それでは、また」